エルニーニョ現象・ラニーニャ現象ってなに?発生原因や日本への影響

エルニーニョ現象、ラニーニャ現象をご存知でしょうか。中学校の授業で聞いたことがあるという方も多いと思います。地球温暖化や異常気象だけでなく日本の気候にも影響があるとされるエルニーニョ現象とラニーニャ現象。今回はこの2つの現象と日本への影響についてご紹介します。

エルニーニョ現象・ラニーニャ現象ってなに?発生原因や日本への影響のイメージ

目次

  1. エルニーニョ現象・ラニーニャ現象をご存知ですか
  2. 貿易風と気圧
  3. エルニーニョ現象とは
  4. ラニーニャ現象とは
  5. エルニーニョ現象とラニーニャ現象に違いはあるの?
  6. エルニーニョ現象・ラニーニャ現象が発生する原因
  7. 世界的な異常気象はエルニーニョ現象、ラニーニャ現象の影響?
  8. エルニーニョ現象、ラニーニャ現象が日本に与える影響
  9. エルニーニョ現象、ラニーニャ現象は日本に住む私たちの生活にも影響を及ぼしている

エルニーニョ現象・ラニーニャ現象をご存知ですか

世界各地で発生している異常気象。

出典: https://www.photo-ac.com

インドでは熱波によってアスファルトが溶けるほどの猛暑が続いたり、地球温暖化の影響で北極、南極の氷の溶解が進み、赤道付近の島々では水位が上がったりしています。
日本でもゲリラ豪雨などの異常気象の発生が年々増加しています。

これら世界的な異常気象の原因のひとつにもなっているといわれているエルニーニョ現象・ラニーニャ現象をご存知でしょうか。
中学校の授業でなんとなく聞いたことはある、という方もいるかもしれません。
この2つの現象は私たちの身近なところにも影響を及ぼしています。

今回はこのエルニーニョ現象とラニーニャ現象について簡単に説明していきたいと思います。

貿易風と気圧

エルニーニョ現象とラニーニャ現象の説明の前に、貿易風と気圧について簡単に見ていきましょう。

貿易風とは

出典: http://koredekaiketu.com

貿易風とは、赤道付近を東から西へ吹く太平洋上の風のことです。赤道付近で海水が温まり、上昇気流が発生します。この上昇気流が地球の自転によって東へと移動し、高気圧となります。そして気流の移動によって低気圧となった西部に吹き込む風こそが貿易風なのです。

高気圧・低気圧とは

気圧は海水の温度の違いによって発生する風の流れによって変化します。

高気圧とは周囲より気圧の高い場所のことです。一般的に高気圧になると晴天になります。

出典: http://www.jma-net.go.jp

高気圧のモデル(北半球)

一方、低気圧は周囲より気圧の低い場所のことです。低気圧の場合、厚い雲が発生しやすいため雨天になることが多いです。

出典: http://www.jma-net.go.jp

低気圧のモデル(北半球)

高気圧と低気圧の発生しやすい場所

エルニーニョ現象とラニーニャ現象は太平洋上で発生します。太平洋上の気圧の分布を見てみましょう。

出典: http://www.data.jma.go.jp

上の世界地図は各地の気圧の違いを示しています。
赤いところほど気圧が高く、青色ところほど低くなっています。
通常は西部にいくほど気圧が高く、東部は低い状態にあるということが分かります。

エルニーニョ現象とは

エルニーニョ現象とは太平洋の東部で海水温が数℃上昇する現象です。
潮の流れによって冷たい海水が沸き上がり、貿易風の勢いが弱まることで発生します。
この現象は数年に1度のペースで発生します。
長い時で1年ほど続くこともあり、地球温暖化の原因のひとつともいわれています。
ここではエルニーニョ現象が発生する過程を簡単に見ていきます。

エルニーニョ現象が発生し収束する過程

発生

1.赤道付近の海流が弱まる。

2.海流が弱まると暖かい海水の西部へ集まる勢いが弱まる。

3.本来西部に寄せられるはずの暖かい海水が東へずれる。

4.暖かい海水が東部にも広がり東部の赤道付近で海水温度が下がる。

5.平常時よりも東にずれたまま気圧が下がり、厚い雲が発生する。

6.この気圧の位置の変化が世界中に影響し、異常気象を発生させる。

収束

7.海流が強まり、海水温が平常の状態に戻る。

8.平常状態となった気圧変化が世界中に影響し、異常気象も収まる。 

出典: https://www.technofer.co.jp

簡単にまとめると、

「海流が弱まることで通常なら西部へ寄せられる暖かい海水が東へずれる現象がエルニーニョ現象。水温の変化とともに気圧が変化し世界的に異常気象が発生する」

というわけです。

ラニーニャ現象とは

ラニーニャ現象とはエルニーニョ現象とは反対の現象です。
エルニーニョ現象と同様、地球温暖化に影響しているといわれ、数年に1度のペースで発生します。
こちらも長い時で1年ほど続きます。
エルニーニョ現象は知っていてもラニーニャ現象という名前は聞いたことがない、という方もいるのではないでしょうか。
エルニーニョ現象と発生の仕組みに違いはあまりないのでこちらも簡単に見ていきましょう。

ラニーニャ現象が発生し収束する過程

発生

1.赤道付近の海流が強まる。

2.海流が強まったせいで暖かい水の西部へ集まる勢いが強まる。

3.西部の気圧が低下し、平常時よりも厚い雲が発達する。

4.雲の厚みの強化が世界中に影響し、異常気象を発生させる。

収束

5.海流が弱まり、海水温が平常の状態に戻る。

6.平常状態となった気圧が世界中に影響し、異常気象も収まる。

出典: https://www.technofer.co.jp

簡単にまとめると、
 
「海流が強まることで暖かい海水の西部へ寄せられる勢いが増加する現象がラニーニャ現象。通常よりも厚い雨雲が強化されるため世界的な異常気象が発生する」

ということになります。

エルニーニョ現象とラニーニャ現象に違いはあるの?

出典: http://midori-net.jp

エルニーニョ現象とラニーニャ現象は表裏一体の関係です。
2つの現象は海水温度の違いによって発生するため、エルニーニョ現象の次はラニーニャ現象、再びエルニーニョ現象、ラニーニャ現象…と交互に発生します。
海の状態と気候には密接な関係があるため、このように交互に発生するのです。
どちらにせよ異常気象や地球温暖化に影響していることに違いはありません。

エルニーニョ現象・ラニーニャ現象が発生する原因

エルニーニョ現象とラニーニャ現象は何が原因で発生するのでしょうか。

出典: https://www.photo-ac.com

実はこの2つの現象が起こる原因はまだ解明されていません。
分かっていることは潮流と気圧は連動しているということだけで、実際に潮流と気圧のどちらが原因でこれらの現象が起こっているのかは今の段階では確定できないそうです。

最近の研究では月の潮汐力と関係があるのではないかといわれています。

出典: https://www.pakutaso.com

月は地球と同じように重力を持っています。
その重力が潮の満ち引きに影響していると考えられているため、エルニーニョ現象とラニーニャ現象の発生原因のひとつと推測されています。

世界的な異常気象はエルニーニョ現象、ラニーニャ現象の影響?

出典: http://publicdomainq.net

近年、世界的に増加している異常気象。
その原因とされる地球温暖化は年々進み続け、未だ解決されない問題となっています。
最近では地球温暖化を阻止するために制定されたパリ協定をアメリカが脱退しました。
地球温暖化が進んでいる原因は様々ですが、エルニーニョ現象やラニーニャ現象もそのひとつといわれています。
ここではエルニーニョ現象とラニーニャ現象が気候や生活にどのように影響を及ぼしているか簡単に見ていきましょう。

世界各地に影響を及ぼすエルニーニョ現象

エルニーニョ現象は太平洋西部にある国々の寒暖に大きな影響を与えます。
平常時よりも東に雨雲が発達するため、それよりも西にある東南アジアやインドなどの国々で猛暑や干ばつなどの被害が増加します。
一方で、海上で発達した厚い雨雲は熱帯低気圧となり台風に変化しやすくなるため、地域によっては台風の被害も増えます。

出典: https://weather.com

雨をもたらすラニーニャ現象

ラニーニャ現象は、エルニーニョ現象とは反対に太平洋西部に厚い雨雲をもたらします。
東南アジアなどでは降水量が増加し、洪水の被害が頻発します。

出典: http://edition.cnn.com

タイの洪水

降水量が増えて洪水に見舞われたタイの様子です。

しかし、厚い雨雲の発達による影響は悪いことばかりではありません。
エルニーニョ現象によって干ばつの被害を受けた地域ではラニーニャ現象による降水量の増加が期待されます。

出典: http://edition.cnn.com

インドの干ばつ

エルニーニョ現象によって干ばつが深刻な問題だったインドではラニーニャ現象による降水が期待されました。

エルニーニョ現象、ラニーニャ現象が日本に与える影響

エルニーニョ現象とラニーニャ現象は、日本の寒暖に大きく影響します。
2つの現象と日本の寒暖の関係は時折ニュースで取り上げられることもあります。

日本は地球上のどこにある?

日本は地球上でどのような位置にあるでしょうか。

出典: http://www.fxddjpblog.com

日本は北半球、太平洋北西部にあります。
気候は温帯湿潤気候に分類されます。
赤道からも北極からも離れているので一年中暑いということも、寒いということもありません。
日本に四季があるのはこのためです。

台風が日本で発生しやすい理由

台風とは北西太平洋に存在する熱帯低気圧が発達したもののことを指し、地球の自転によって北に向かって移動する性質を持っています。
赤道付近の南太平洋で発達した台風が北上した先にあるのが日本です。
真夏の日本は太平洋高気圧が覆っているため台風が北上してくることはあまりありません。
風には高気圧から低気圧に向かって吹く性質があるからです。
秋になると高気圧が弱まるため、台風は日本に近づきやすくなります。
冬は冷たい寒気の影響で台風自体が発達しにくいので日本には現れません。

出典: https://ja.wikipedia.org

日本の南にある3つの台風

エルニーニョ現象が日本に与える影響

エルニーニョ現象が起こると、日本は夏の猛暑日が増加し、冬は気温が下がらず暖冬となり寒い日が減少します。
台風が接近しやすい日本では台風による災害が多くなります。

出典: http://www.hitafuji.com

ラニーニャ現象が日本に与える影響

ラニーニャ現象が発生すると日本は冷夏、寒冬になります。
夏に涼しい日が続くため、作物が充分に育たない冷害が起こりやすくなります。
また、冬は寒気の影響で降雪量が増加し、雪による災害も多くなります。

出典: http://hijoushoku.net

エルニーニョ現象、ラニーニャ現象は日本に住む私たちの生活にも影響を及ぼしている

出典: https://www.photo-ac.com

今回はエルニーニョ現象とラニーニャ現象について簡単にご紹介しました。名前は聞いたことがあるけれどよく知らなかったという方が多かったのではないでしょうか。
エルニーニョ現象とラニーニャ現象。この2つの現象の発生のしくみに違いはそれほどありません。
しかし世界中で起こっている異常気象や地球温暖化の原因のひとつであることに違いはありません。

日本は赤道直下にあるというわけではないため、あまり影響を感じることはないかもしれませんが、目に見えないところで確かに関係しています。
環境問題や地球温暖化に関心のある方はこの機会にエルニーニョ現象やラニーニャ現象についてより詳しく調べてみると良いかもしれません。

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