【福島原発】奇形や放射能の影響まとめ。ゴキブリが巨大化する!? [画像]

福島第一原発の事故から6年が経過した現在も、各地で放射能の影響だという奇形の生物が発見され、福島で奇形児が生まれたという情報が流れたりしています。実際に原発事故の放射能の影響はあったのか?奇形児は生まれているのか?などについてまとめました。

【福島原発】奇形や放射能の影響まとめ。ゴキブリが巨大化する!? [画像]のイメージ

目次

  1. 福島第一原発の影響?東日本大震災後に見つかった奇形生物の写真
  2. 見つかった奇形の生物は本当に放射能の影響があったと言える?
  3. 奇形の生物が見つかる理由とは?福島は無関係?
  4. 放射能の影響でゴキブリが巨大化!?
  5. 他の生物は原発の放射能で巨大化する?
  6. 福島第一原発の事故の人間への影響は?がん患者や奇形児が増加した?
  7. 福島県では奇形児が出産されている!?
  8. そもそも奇形児とは?
  9. チェルノブイリ原発の影響との比較
  10. チェルノブイリでは奇形児は出産された?
  11. なぜ奇形が原発の放射能の影響ということにされるのか
  12. 風評被害の原因?認知的不協和とは
  13. 認知的不協和で拡散された「奇形児」のデマ
  14. 福島第一原発の事故はたいしたことがなかった?
  15. まとめ

福島第一原発の影響?東日本大震災後に見つかった奇形生物の写真

東日本大震災以降、福島県のみならず日本各地で奇形の動物・植物の写真が撮影され、インターネット上にアップされています。

奇形の動物の写真まとめ

東日本大震災のあった2011年3月11日以降に見つかった奇形の動物の写真を紹介します。

出典: http://www.yukawanet.com

耳のないウサギ

生まれつき耳がなかったという奇形のウサギです。
2011年、東日本大震災の直後に福島県浪江町で放射線を浴びたと思われるウサギが出産した個体ということで、フジテレビのMr.サンデーでも紹介されました。

出典: http://www.u-ryukyu.ac.jp

羽に異常が見つかったヤマトシジミ

羽が通常よりも縮んだヤマトシジミの写真です。
琉球大学の大滝教授の研究によるものです。

後足が4本あるカエルの写真も海外で広まっているようです。

出典: http://fukushima-diary.com

大あごの曲がったミヤマクワガタ

東日本大震災後に八王子で見つかったという奇形のミヤマクワガタの写真です。

出典: http://anchikaluto.blog.jp

腹部が2つあるワタムシ(アブラムシ)

Nトクで紹介された奇形のワタムシの写真です。
東日本大震災後の2012年に福島県川又町で発見されたもので、北海道大学の研究によるものです。

出典: http://anchikaluto.blog.jp

目のない金魚

東日本大震災後に福島県の高線量地域で飼育された金魚の写真ということです。

出典: http://anchikaluto.blog.jp

アルビノのツバメ

羽毛で目立ちませんが、体の一部がアルビノ(色素がない状態)になったツバメの写真です。
やはり福島県で撮影されたものだということです。

奇形の植物の写真まとめ

東日本大震災のあった2011年3月11日以降に見つかった奇形の植物の写真を紹介します。

出典: http://satehate.exblog.jp

花が2重になったヒマワリ

山形県で撮影された写真です。「貫生花」という現象のようです。

出典: http://saigaijyouhou.com

いびつな形のイチゴ

最初にアップロードした方は「商品に出せないイチゴ」の画像と紹介していたのですが、奇形ではないかとツイッターなどで話題になりました。

出典: http://blog.goo.ne.jp

茎の部分が帯化したユリの仲間

茎が帯のように平らになっています。

出典: http://bbs5.fc2.com

異常が見つかったモミ

日本テレビ系のニュースで取り上げられた画像です。

出典: http://ameblo.jp

奇形のトマト

「福島県産の奇形トマト」としてツイッターなどで取り上げられた写真です。

見つかった奇形の生物は本当に放射能の影響があったと言える?

奇形の動物や植物の画像をご覧いただきましたが、これらは東日本大震災による福島第一原発の事故の影響で生まれたものだといえるでしょうか?

1.本当は放射能の影響ではない(と考えられる)もの

まず、奇形のミヤマクワガタについては、放射能の影響という可能性は低いです。
カブトムシやクワガタムシの奇形というのは、実は珍しくありません。
これは羽化不全と呼ばれる症状で、羽化の最中や直後の体がやわらかい時期に強い衝撃を受けたりすると、羽化がうまく行かずに奇形になってしまうというだけです。
羽化不全の個体はまず長くは生きられないので野生のものを見つけるのは難しいですが、幼虫から育てた経験が多い方であれば見たことがあるのではないかと思われます。

出典: http://blog.livedoor.jp

羽化不全のオオクワガタ

羽が閉じられなくなっており、大あごも奇形になってしまっています。
2007年に孵化し、2008年に羽化した個体ということですので放射能の影響云々という指摘は当たりません。

次に、後足が4本ある奇形のカエルが福島第一原発の放射能の影響で生まれたというのは完全なデマです。
そもそも日本のものではなく、アメリカのカエルに寄生する扁形寄生虫(学名:Ribeiroia ondatrae)が原因です。
耳なしのウサギについては、福島第一原発の事故直後に生まれたのであれば、放射能の影響というのは考えにくいのではないかという意見があります。

出典: http://ameblo.jp

耳なしのウサギのその後

耳がないと体温調節が難しいようですが、飼育されている方のブログから2014年の時点での生存が確認できます。
その点でも「放射能の影響」で生まれた奇形だと言えるのか疑問に思われます。

また、植物についても、急激な温度変化などの影響で奇形といわれるような形のものはできます。
放射能の影響で奇形になった、と言い切ることはできないでしょう。
規格外品なので出荷されず、人目につきにくいというだけで、奇形の野菜や果物は普通に収穫されています。

出典: http://obaco.seesaa.net

2008年に収穫された奇形のトマト

東近江市で収穫されたものだということです。

2.放射能の影響かはわからないもの

ヤマトシジミや金魚、ワタムシについては、本当に福島第一原発の事故の影響があったと言い切れるのかは疑問です。
ヤマトシジミの研究については、福島県はもともとヤマトシジミにとっては生息域の北限近くであるため、遺伝子の異常が起こりやすいのではないかという見方があります。
現に青森県のヤマトシジミにも遺伝子の異常が見つかっているという論文を、福島の奇形のヤマトシジミを研究した大滝教授自身が過去に発表しています。

出典: http://www.insects.jp

金魚は突然変異が起こりやすく、「奇形」が生まれやすい魚です。
デメキンも、病気で目が飛び出したものを固定したのが始まりと言われています。
福島第一原発の放射能の影響でそうなった、と言い切るのは無理でしょう。

出典: http://www.sakura-nishiki.com

ワタムシについては、農薬の影響があったのではないかという意見があります。
また、飼育下で放射線を浴びせて奇形が生まれるかを確かめる「再現実験」は行われていないということなので、「原発の放射能の影響」だとは断言できません。

出典: https://blogs.yahoo.co.jp

奇形のワタムシの発生率

現在では奇形の発生率は低下しているようです。

3.本当に放射能の影響があった(と考えられる)もの

一方で、チェルノブイリ原発事故の研究などからも、ツバメが原発事故の放射能の影響でアルビノになったというのは可能性が高いことのようです。

出典: http://kiikochan.blog136.fc2.com

奇形の生物が見つかる理由とは?福島は無関係?

奇形の生物が見つかっているのに、明確に福島第一原発の放射能が原因とは言えないというのはどういうわけなのでしょうか。

原因は放射能以上に人の変化

奇形の動物・植物は自然界に一定の割合で存在します。
ただ、奇形の動物は弱いことが多く、死んでしまうので見つかりにくいというだけです。
原発事故以降、放射能の影響があったのかも?という目で自然を見るようになった人が増えたため、奇形の動物が見つかりやすくなったという面は間違いなくあるはずです。

原発よりもスマホの影響!?

スマホの普及率には、現在と東日本大震災以前で非常に大きな差があります。

出典: http://www.garbagenews.net

以前は奇形の動物を見つけても「気持ち悪い」で終わっていたものが、現在はスマホで撮影して簡単にアップロードできるようになっている、ということも影響しているのではないでしょうか。

放射能の影響でゴキブリが巨大化!?

ペルム紀(約3億年前)に生息していたゴキブリの先祖は体長が50cmもあったということです。
現在のゴキブリも放射能の影響で巨大化するのでしょうか?

出典: http://umafan.blog72.fc2.com

人間と超巨大ゴキブリの大きさ対比図

ゴキブリは放射能に強い

基本的に、昆虫類は放射能の影響を受けにくい生物です。
害虫駆除を目的として放射線が利用されることがありますが、「放射線の力で害虫を殺す」というようなものではなく、放射線を浴びせることで生殖機能をなくし、次の世代の個体数を減らすことが目的です。
ゴキブリも、放射能に対しては人間と比べると非常に高い耐性を持っています。

ゴキブリは巨大化しにくい

巨大な昆虫が生息していた時代には、酸素濃度が今よりも高かったと考えられています。
それがゴキブリなどの昆虫が巨大化した原因だったと考えられており、酸素濃度が低くなった現在では餌が十分にあったり、遺伝子に異常が起きたとしてても巨大化するということは考えにくいです。

「ゴキブリが放射能の影響で巨大化」はデマ

以上のようなことから考えて、「ゴキブリが放射能の影響で巨大化した」というのはデマと考えられます。
放射能に強いゴキブリに変化があったとすれば、放射能の影響よりも人間が避難してゴキブリの餌や生活パターンが変化したことの方が大きいのではないでしょうか。

他の生物は原発の放射能で巨大化する?

ゴキブリでも他の動物でも、巨大化はありえません。
1体の動物が世代交代を経ずに巨大化するとして、骨(ゴキブリであれば外骨格)や脳の大きさがどう変化するというのでしょうか。
そして、巨大化するのに必要な栄養分はどのように調達されるのでしょうか。
原発の放射能は無限のエネルギー源などではありません。
動物の巨大化が起きるかも、というのは映画の見すぎ、本や漫画の読みすぎです。

出典: http://ryutaiziguide.blogspot.jp

ラヴクラフト「宇宙からの色」

ロマンがあることは否定しませんが……。

福島第一原発の事故の人間への影響は?がん患者や奇形児が増加した?

動物などへの影響を見てきましたが、人間についてはどうでしょうか。

子どもから甲状腺がんが発見!

健康調査の結果では、2017年の時点で100人以上の子ども(朝日新聞の報道では185人)に甲状腺がんの疑いがあるということです。

出典: http://harecoco.net

甲状腺の位置

甲状腺がんは原発の放射能の影響?

ほとんどの(日本・海外問わず)専門家の意見は「放射能の影響ではない」です。
理由としては、甲状腺がんの性質という点では、がんとしては珍しく、10代の子どもにも発症しやすいことや、発症しても進行が非常に遅く、自覚症状もほとんどないため、発症と発見のタイミングがずれやすいことなどが挙げられます。
ちなみに、そのせいで死亡率が高いかというとそんなこともありません。

甲状腺がんの約90%を占める乳頭がんの場合では、10年生存率は約85%、濾胞がんが約65~80%、髄様がんが約65~75%とされており、がんの中でもとても良好な結果となっています。 悪性リンパ腫の場合は、5年生存率が約5~85%と、非常に個人差が大きくなっています。 稀に発生する未分化がんの場合には、非常に悪性度の高いのでどのような治療を行っても効果が見られないことが多く、3年生存率が10%以下となっています。

悪性リンパ腫の発生率は1~3%、未分化がんの発生率は1%程度ということです。

また、2013年に環境省が青森・山梨・長崎の子どもを対象に行った甲状腺の検査では、しこりが見つかった子どもの割合は福島県よりも高くなったそうです。
現在異常が見つかっている子どもの治療をどうするかというのとは別問題で、原発の放射能の影響というのはまずありえない話だと言えるでしょう。

福島県では奇形児が出産されている!?

東日本大震災による原発事故の直後から、「福島県で奇形児が出産される(された)」という情報が流れました。
中には「15人中12人が奇形児だった」などというものもあります。
本当なのでしょうか?

「福島県で奇形児出産」の出所1:岩上安身氏

まずこのような情報の出所を紹介します。
「インターネット報道メディア」IWJを設立し、活動しているフリージャーナリストの岩上安身(いわかみ・やすみ)氏がその一人です。

出典: http://fesoku.net

岩上安身氏のツイート画像

批判が多かったためか、現在は削除されています。

「福島県で奇形児出産」の出所2:高山青洲氏

また、投資家の高山清洲(高山右近大夫長房)氏も、福島で奇形児が出産されたという情報を発信しています。

私のもとに、福島県の看護婦と称する方より一本の電話が入りました。 「先生、福島では妊婦の15人の内12人が奇形児を出産しています!」 「医師会は、甲状腺癌、小児癌にしても、放射能との因果関係を全て隠蔽しています!」 「福島の医療業界は以上です!」 という内容のものでした。

高山氏の2013年3月23日のブログ記事です。 15人に12人という数字の出典元のようです。

このほか、「片手がない奇形児の出産」等の情報も高山氏が出所です。

「福島で奇形児出産」の出所3:木村ゆういち氏

福島県からの自主避難者である木村ゆういち(本名:木村雄一)氏も、2013年の参院選に緑の党の比例候補者として立候補し、選挙演説という形で福島県西郷村などで奇形児が出産されているという情報を発信していました。

「福島で奇形児出産」の出所4:小野俊一氏

元東電技師で、熊本県で小野・出来田内科医院を経営されている小野俊一氏も、ブログ(院長の独り言)やツイッターで奇形児が出産されるという情報や、福島第一原発の「放射能の影響」で生まれたという奇形の動物の写真を拡散しています。

放射能で一番怖いのは奇形の問題。動植物の奇形のみならず、当然人間でも植物で見られたような奇形がどんどんとみられるようになります。

「福島で奇形児出産」の出所5:池谷奉文氏

獣医師で、日本生態系協会という団体の会長でもある池谷奉文氏は、「日本をリードする議員のための政策塾」で放射能雲が通った地域では「奇形発生率がドーンと上がる」と発言し、批判を浴びました。

出典: http://yarakashita0311.wiki.fc2.com

本当に奇形児は出産された?

福島県と福島医大の2011年度の調査では、先天的な奇形や異常があったのは2.7%だったということです。

福島県以外での奇形児の割合と比較すると?

2.7%、1000人中27人ということで、「福島県で奇形児が出産されている!やっぱり放射能の影響なんだ!」と思われるかもしれませんが、もともと先天的な奇形や異常を持って産まれてくる新生児は一定の割合でいます。

先天異常(奇形とか代謝等の機能異常)を持って生まれてくる新生児は100人中4人とされています。

約1500人中1人に重症と呼ばれる大奇形、つまり入院や手術が必要な新生児が生まれてきます。そして3万人に1人の割合で、深刻な病名を告知されます。

奇形で産まれてくる新生児の割合はほぼ変わらないということです。
また、2015年度の調査結果でも2%台の数字が出ています。

本当は奇形児はもっと出産されている!?

これを信用できない、本当はもっと多いんだ、という方がおられるわけです。

客観的なデータが出ていますが、巷間で言われていることとは全く違います。 もはや福島県は、人体実験場か!福島県では15人に12人が、奇形児を出産!

実際、おなじ事情に苦悩する患者さんご家族どうしが、「ごろごろと」隣り合って病 院にいること…等々。

だったら本当かどうかはご自身で調査してください、としか言えません。
「自分の主張にとって都合のいい情報のみ本当だと信じる」ことと、「安全だという情報のみ本当だと信じる」ことの違いが分かりません。

そもそも奇形児とは?

奇形児というのは、胎児として発育している最中に異常が起こり、その異常を持ったまま産まれてきた子どもを表す言葉です。
その原因には感染症や化学物質、放射線などがあります。

出典: http://www.sakaji.jp

幼少期のベトちゃんドクちゃん

「ベトちゃんドクちゃん」の愛称で親しまれたお二人は結合性双生児で、アメリカ軍が散布した枯葉剤の影響があったと言われています。

出典: http://medical.radionikkei.jp

サリドマイド胎芽病

睡眠薬などの用途に利用されてきたサリドマイドも、様々な奇形を生み出しました。

チェルノブイリ原発の影響との比較

1986年にロシアで起きたチェルノブイリ原発事故では、どのようなことが影響があったのでしょうか。
また、福島第一原発の事故との共通点、相違点にはどのようなものがあるでしょうか。

チェルノブイリ原発事故と福島第一原発事故の共通点

チェルノブイリ原発の事故と福島第一原発の事故では、どちらも専門家の警告が無視されたことに共通点があると篠原孝農林水産副大臣(当時)によって指摘されています。
また、チェルノブイリ原発と福島第一原発のどちらも、事故によって人が立ち入れなくなったために周辺区域で野生動物が増加した(している)という皮肉な共通点もあります。

チェルノブイリ原発事故と福島第一原発事故の相違点

チェルノブイリ原発事故と福島第一原発事故の相違点は多くの面から挙げられます。
まず、工学的には原発の構造に違いがあります。
チェルノブイリ原発は黒鉛型と呼ばれる格納容器のない構造で、爆発で内部の燃料が飛散したのに対して、福島第一原発は格納容器があり、容器内の燃料棒がメルトスルーしました。

出典: http://arinkurin.cocolog-nifty.com

黒鉛型(チェルノブイリ原発)の構造

出典: http://arinkurin.cocolog-nifty.com

軽水炉型(福島第一原発)の構造

また、事故後の対応では、チェルノブイリ原発事故が当初隠蔽され、付近の住民が汚染された食物をそうと知らずに食べることになったのに対して、福島第一原発の事故は世界中に報道され、福島県産の食物は震災直後から、検査が行われるようになった現在でも避けられる傾向が出ています。

福島とチェルノブイリ、放射能の量の違いは?

事故で放出された放射性物質の量については諸説あるようですが、UNSCER(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)によると、福島第一原発から放出されたヨウ素131はチェルノブイリ原発の約10%、セシウム137は約20%だということです。
人の被曝量で見た場合、放射性ヨウ素のたまりやすい甲状腺の線量を比較すると、チェルノブイリの事故で避難した方ではウクライナの住民が平均333mGy(ミリグレイ)、高いところではベラルーシの住民で平均1077mGyに達したのに対して、福島県では線量が高かった飯館村の住民でも1歳児で47~83mGyだったということです。
一人ひとりへの影響がどうなのかという点は別として、全体では影響は少なかったことになります。

チェルノブイリでは奇形児は出産された?

先天的に奇形を持って生まれてくる新生児はもともと一定の割合存在するということは前述しましたが、チェルノブイリ周辺での奇形児の割合は増加したということです。
これについては放射能汚染されたキノコや果物、ミルクを摂取したり、草や木を燃料として燃やした際に吸引したことが原因と考えられています。

なぜ奇形が原発の放射能の影響ということにされるのか

なぜ奇形の動物や、新生児の奇形・異常がすべて東日本大震災による原発事故や放射能の影響で生まれたことになってしまうのでしょうか。

奇形の生物が放射能の影響ということにされる理由:無知

下の動画は、東日本大震災後の福島県で取材をし、動画をアップロードしている団体のものです。

動画では「奇形のカブトムシ」と紹介されていますが、「コカブトムシ」という甲虫の1種です。
奇形というのは明確な誤りです。

中にはさらに根本的な勘違いで原発の放射能の影響を勘繰ってしまう方もおられます。

出典: http://tokiy.jugem.jp

巨大化した「カエルの幼虫」

オオサンショウウオをオタマジャクシが巨大化したものと勘違いされた方のツイート画像です(元のツイートは削除済み)

なぜ放射能の影響というデマが広まるのかと言えば、発信者の側が物を知らないということであったり、視聴者の側が物を知らないから発信者の嘘に騙されてそれを拡散してしまうということであったり、結局のところ無知が根本にあります。

奇形の生物が放射能の影響ということにされる理由:思い込み

福島第一原発の事故は世界最悪レベルだ、というところから始まって、世界最悪なのだから目に見える形でその被害が出るはずだ、という短絡的な思い込みがあり、それを否定するデータは全部嘘に見えてしまうわけです。

出典: https://clear33.com

また、「自然は美しいものだ」という思い込みも、奇形の生物を目にしたときに放射能の影響だ、と決め付けてしまう原因でしょう。

奇形の生物が原発の放射能の影響ということにされる理由:認知的不協和

「奇形児出産」の出所として名前を挙げた方には、生態系協会の方や医者などの専門家の方も含まれていました。
その原因と思われるのが「認知的不協和」です。

風評被害の原因?認知的不協和とは

認知的不協和理論は社会心理学用語で、それまでの行動や信念と矛盾する新しい事実が現れた状態や、そのときに感じる不快感のことです。
このときに、信念が強いほど不快感も強くなり、新しい事実を認められなくなります。
東日本大震災から6年が経過した現在でも放射能の影響が大きかったと信じている人にとっては、この不快感は非常に大きなものなのでしょう。

認知的不協和で拡散された「奇形児」のデマ

2011年に、いわゆる自主避難者の方が集会で、「連結性双生児の可能性がある」と病院で言われたことと、その後問題がなかったことを報告する動画がアップロードされていました。

このうち、先の動画だけが、後の動画も公開済みである2011年11月24日にブログ記事やツイッターで可能性でなく「連結性双生児だとわかった」という断定形で拡散されることになりました。
ブログで最初に紹介した方は現在も訂正を行っておらず、自分の信念に沿ったものしか認められない、まさに認知的不協和の例ということになります。

福島第一原発の事故はたいしたことがなかった?

福島第一原発の放射能の影響だと言い切れるものは多くないということを紹介してきましたが、では事故がたいしたものではなかったとか、原発は安全だったと言えるでしょうか。

原発の放射能の影響は「まだわからない」

甲状腺がんや奇形児といった形では福島第一原発事故の放射能の影響は現れていませんが、ヤマトシジミなどの生物への影響はまだはっきりしていない部分があります。
現在の時点で影響を論じるよりも、さらに研究が進むのを待つべきではないかと思われます。

問題は風評被害?

一方で、デマの垂れ流しにマスコミも加担し、風評被害によって福島県が大きなダメージを受けたというのは紛れもない事実です。

問題は風評被害であって、原発自体の問題ではないというような考え方がありますが、風評被害は「放射能いじめ」のような日本国内の例ばかりでもなく、日本で対策のしようがない海外の例もあります。

出典: https://blogs.yahoo.co.jp

韓国の水産物輸入規制

今後放射能の影響が全くなかったとしても、これまでに受けた風評被害がなくなるわけではありません。
風評被害を原発の抱えるリスクとして織り込んだ上で、日本のエネルギー問題を考えるべきではないかと思われますがいかがでしょうか。

まとめ

福島県外の方にしてみれば「つまらない」記事だったかもしれませんが、原発事故の規模が大きかったからといって、わかりやすい異常がそうそう起きるわけではありません。
インターネット上の情報が本当かどうか、冷静にご判断ください。

福島県で甲状腺癌が激増しているわけではないよ、というお話。 - Togetterまとめ
あなたの思う福島はどんな福島ですか?――ニセ科学とデマの検証に向けて / 林智裕 / フリーランスライター | SYNODOS -シノドス-

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