リチウムイオンバッテリー爆発事故の原因は?膨張→発火の原因と危険性【電池】のイメージ

リチウムイオンバッテリー爆発事故の原因は?膨張→発火の原因と危険性【電池】

リチウムイオンバッテリーが発火、爆発したという話をご存知ですか。リチウムイオンバッテリーは私たちの身近なところにもある一般的な電池ですが、発火や爆発といった事故が世界中で起きています。今回はリチウムイオン電池のしくみと危険性、発火させない方法をご紹介します。2017年09月06日更新

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

リチウムイオンバッテリーの爆発事故

出典: http://exgalaxylab.com

リチウムイオン式のバッテリーが爆発したという事故の話を聞いたことがありますか。皆さんの使っているスマホにもリチウムイオンバッテリーは使用されています。
バッテリーには様々なものがありますが、その中でもリチウムイオンバッテリーは大容量のエネルギーを持っているため、発火の危険性が高いといわれています。
今回はリチウムイオンバッテリーのメカニズムとその危険性、発火しないように使うための方法をご紹介します。

スマホにも使われているリチウムイオンバッテリー

出典: http://scw.asahi-u.ac.jp

リチウムイオンバッテリーは普段どのようなところに使われているでしょうか。

出典: http://pokemongo-master.com

リチウムイオンバッテリーは高密度のエネルギーを持っているため、比較的軽くて持ち運びが可能な家電製品に使用されています。中でも携帯電話やスマホ、ノートパソコンのバッテリーとして使われることが多いです。
その他にも電子ゲーム機、ウォークマンやアイポッドのような音楽プレーヤーにも使われています。こうして見ると、リチウムイオンバッテリーが身近なところにある様々な電子機器に使用されていることが分かります。

そもそもリチウムイオンバッテリーとは

出典: http://japanism.info

そもそもリチウムイオンバッテリーとはどのようなメカニズムで動いているのでしょうか。リチウムイオンバッテリーを電池に置き換えて簡単にメカニズムを見ていきましょう。

リチウムイオンバッテリーのメカニズム

出典: http://www.horiba.com

電池には正極と負極があるます。よく「出張っている側がプラス、平らな側がマイナス」といったりしますね。そのプラスとマイナスのあいだをリチウムイオンが移動することによって充電したり、放電したりできるようになります。

出典: https://www.diatec.co.jp

バッテリーと電池はメカニズムが同じです。バッテリーは充電するための機能、電池は放電する機能として使われているだけで、もの自体に変わりはありません。
バッテリーを充電しているときはマイナスからプラスに向かって電流が発生します。その際、電池内を満たしている電解液の中でリチウムイオンがマイナス側へ移動します。 
反対に放電しているときはプラスからマイナスへ電流が発生します。リチウムイオンもプラス側へと移動していきます。

リチウムイオンバッテリーが発火する?

メカニズムだけ見ると単純そうなリチウムイオンバッテリーですが、リチウムイオンバッテリーを内蔵したスマホやパソコンなどの電子機器で膨張や発火の危険性が指摘されています。国内でもたびたび問題になり、リコールや販売中止など大きな騒動にも繋がっています。
リチウムイオンバッテリーが膨張し発火する原因は何なのでしょうか。ここではリチウムイオンバッテリーが膨張し発火するまでの過程と原因をご説明します。

リチウムイオンバッテリーが膨張するメカニズムと原因

リチウムイオン電池が爆発するしくみを解説する動画です。
動画の初めの方に無関係な映像が一瞬流れますのでご注意。

リチウムイオンバッテリーはリチウムイオン電池と言い換えた方が分かりやすいです。
リチウムイオン電池の構造を細かく見ると、プラス側の素材にはコバルトとの合金、マイナスには炭素などのリチウムを吸収しやすい素材が使われています。
リチウムはもともと化学反応を起こしやすい物質です。水分や火気によってすぐに燃え出してしまいます。電池の中がこのような構造になっているのはリチウムがすぐに発火しないようにするためです。
リチウムイオンバッテリーはもともと発火しやすいものだったということです。

リチウムイオン電池は上でご説明した通り、プラスとマイナスのあいだを行ったり来 たりしています。電池が寿命を迎えたときや劣化してきているときに、電池の中を満たしている電解質が酸化することでバッテリーが発熱し、膨張するそうです。バッテリーが膨張するのはほとんどの場合、電池本体の劣化や寿命が原因なのです。

動画では劣化した電池が爆発しています。
映っているのは噴き出すガスでしょうか。
リチウムイオン電池の怖さが分かる動画ですね。

こちらの動画では電池を意図的に発火させています。
動画のように簡単に燃えてしまうものなのでしょうか。

発火から爆発への危険性も

もともと発火しやすいリチウムイオンバッテリー。通常なら発熱、膨張程度で収まりますが、発火、さらには爆発する危険性を持っています。次の章では過去に起きたリチウムイオンバッテリーの爆発事故と騒動について見ていきます。

過去に起きたリチウムイオン電池の発火事故

ここでは過去に起きたリチウムイオンバッテリーの発火、爆発の事故を見ていきましょう。

スマホの電池も発火する?

出典: https://matome.naver.jp

最近にあった例ですと、2016年にサムスン製のスマホが発熱、膨張し発火する危険性があるということで大規模なリコール騒動に発展しました。スマホは動作テストの段階で発火するものが多いようです。Androidのスマホにもiphoneにもリチウムイオンバッテリーは使用されているので私たちの身近なところにも発熱から発火、爆発の危険性はあるということです。

パソコンのリチウムイオンバッテリーが発火、爆発した事故

出典: https://matome.naver.jp

発火、爆発の危険性があるのはスマホだけではありません。2007年にPCブランドのレノボで使われているリチウムイオンバッテリーのパックがアメリカやヨーロッパ朝せて5件発火する事故が相次ぎ、世界中で回収される事態となりました。これは電池内のショートや劣化が原因といわれていて、現在は新しいしくみのリチウムイオン電池が使用されているそうです。

iPodでも起こったリチウムイオンバッテリーの発火、爆発事故

出典: http://know-ledge.net

かの有名なapple製の音楽プレーヤー、iPodでもリチウムイオンバッテリーは問題となりました。幸い、発火や爆発といった事故はなかったそうですが、発熱から発火にいたる可能性はいつでもあるので注意したいところです。

様々なところで起こっているリチウムイオンバッテリー問題

ここまでは小型の製品に使われているリチウムイオンバッテリーについて見てきましたが、実はこのリチウムイオンバッテリーは電池式自動車や旅客機にも使用されています。2011年には中国でつくられたフィスカーカルマという電池式の自動車が発火し、火災につながった事故がありました。また、シボレーボルトというハイブリット車でもテスト中に発火する事故が起きました。どちらも爆発には至らなかったようです。

出典: https://matome.naver.jp

旅客機のボーイング787の発火騒動はみなさんも記憶に新しいかと思います。実はあの騒動の原因になったのもリチウムイオンバッテリーだったのです。2013年に相次いだボーイングの発火騒動は電池の発熱が原因とされています。

出典: https://matome.naver.jp

ボーイングで発火の原因となったとされるバッテリー。

リチウムイオンバッテリーはスマホやパソコンなど身近な電化製品から、自動車や飛行機にまで利用されている画期的な電池ですが、発熱や発火、そこから発生する火災や爆発の危険性が大いにあると思うとぞっとしますね。

リチウムイオン電池式だけじゃない!発火、爆発するバッテリー

リチウムイオンバッテリーの他にも電池の種類はたくさんあります。リチウムイオンバッテリーほどではありませんが、他の電池も発火や爆発の危険性を秘めています

ニッケルカドミウム電池で爆発事故は起こる? 

ニッケルカドミウム電池とは、マイナスの素材が水酸化カリウム、プラスの素材がオキシ水酸化ニッケルの電池のことです。電気シェーバーや照明などに使われていますが、容量はリチウムイオン電池よりもはるかに少なく、また放置しているだけで電池が減ってしまうため、発火することは少ないようです。しかし、大きな電流を流すことができるため、取り扱いには注意が必要です。

ニッケル水素電池では爆発事故は起こる?

ニッケル水素電池は①のニッケルカドミウム電池の倍以上のエネルギーを溜めておくことができる電池です。充電式の乾電池などに使われています。こちらもリチウムイオン電池よりも容量はそれほどないため、発火する危険性は低いです。

リチウムイオン電池を発火、爆発させない対策と方法

それでは、リチウムイオン電池を発火させない方法はあるのでしょうか。ここではバッテリーを発火、爆発させない対策と方法をご紹介します。

方法①同じ電池を長く使わない

出典: http://it-kaden.com

これは方法というよりは予防になるかもしれませんが、劣化した電池をまだ使えるのではないかと思い込んで事故につなげてしまうことも考えられます。電池の寿命は、減りの速さや使用期間でだいたいの予測が立ちます。電池を取り扱っている会社に直接問い合わせるという方法もあります。

方法②充電器に差し込みっぱなしにしない

出典: http://www.nobil.org

これは過充電をやめるという方法です。充電器は使用可能回数の高いものほど強力な電流が流れます。高温の室内で充電する場合、発熱の可能性がさらに高まりますので、充電が終わったら充電器のコードごと抜くようにしましょう。

方法③電池はなるべく消化してから充電する

出典: http://m.showanywish.com

これはあまりしられていないことかもしれませんが、継ぎ足しで充電するよりも消化しきってから充電する方が電池の持ちが良いとされています。消化しきるということは残量がゼロの状態です。継ぎ足しておかないと不安という方もいるかと思いますが、長い目で見ると消化しきってから充電した方が安全です。特に急な用事などがない場合は消化を心がけましょう。

方法、対策というのには一般的すぎることなのかもしれませんが、この3点は電池を安全により長く使うために有効な手法です。特に電池を消化してから充電する、というのは初めて知った方もいると思いますが、電池の負担を減らすための策なので覚えていて損はないと思います。
でも実際に継ぎ足しなしで電池を消化しきるのは難しいですよね。一日のあいだにスマホの電池をすべて消化してしまいそう、という人ほど予備のバッテリーを持っているものです。そう考えるとやはり電池のこまめな取り換えが重要になってきます。

下の動画と合わせてシリーズとなっています。
日本科学模型安全委員会という機関の作った動画のようです。

こちらの動画はシリーズの後半になっています。
動画内でリチウムイオン電池の正しい使い方について詳しく解説されているので参考にしてみてください。

今のリチウムイオンバッテリーは発火、爆発事故は起きない?

出典: http://mussyusiawase.blog.so-net.ne.jp

ここまでリチウムイオンバッテリーの危険性についてご紹介してきましたが、現在新しく開発されているバッテリーはこれまでのバッテリーよりも発火や爆発の危険性はないとされています。事故が起こるたびに原因が特定され電池のメカニズムは改善されています。それでもまだ電池が危険なものであることに変わりはありません。みなさんもリチウムイオンバッテリーだけでなく、身近な家電製品の発熱や膨張にはくれぐれも気を付けてください。

関連するまとめ記事

そわ
そわ

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ